2021年11月27日       byめぐみばあや

「山姥の山めぐり」に憧れ、山登りの好きな私は、この春、

大事件を起こしてしまいました。地元に(南丹市)「おしょぼ

の滝」という伝説のある山へ行き、滑落したのです。

 その伝説とは、「山に住む白蛇が、その滝で身を洗い、娘に

化けて、岩の鏡で化粧をし、村人をたぶらかした」というお話

です。

 3月の、小雨の午後、地元の人たち4人で山に分け入り、

「おしょぼの滝」を見ました。滑らかな黒い岩の上を水が 

流れ落ちる小さな滝があり、風情のあるよい場所でした。

そして、ふと上を見上げると、10メートル以上高い所に洞窟が

あるではありませんか!洞窟も大好きな私は前後の見境もなく

、斜面をどんどん登っていきました。それは、深い洞窟で、奥の

方にのびていました。

この辺りはマンガンの採掘がよく行われていたので、まさか白蛇

のすみかではないでしょうが、雨のそぼ降る山の中の洞窟は神秘的

でありました。

 写真を撮り、納得するまで見学した私は、降りようとして、登って

きた斜面があまりにも急で、つかまるものがほとんど無いことに

気づきました。これはえらいことだ、とそろそろと降りようとした

次の瞬間、あっという間もなく滑り落ちて、気がついたら仲間の

膝の上に頭を乗せて横たわっていました。その後、山仕事で鍛えた

仲間の方がてきぱきと対応してくださり、レスキュー隊、消防車、

救急車、パトカーが駆けつけてくださって小さな村は大騒動になって

しまったのですが、おかげさまで一命をとりとめる事ができました。

負傷は左腕3ヶ所の骨折と肋骨の骨折、これで済んだのは奇跡と言われ

、感謝感謝です。

 そんなこんなで、「謡と仕舞の同好会」は8月に大きなイベントが

あったのに、大変迷惑をかけて申し訳ない気持ちでいっぱいです。

こんな中でも「大江山」の仕舞と謡をさせていただいたことに本当に

感謝です。「大江山」も大好きな曲でしたので、一度取り組みたいと

思っていました。「酒ほどおもしろきものはなく候」という詞に

しびれます。

 こんな事件を起こしたにもかかわらず、やはり私は山が好きです。

今はまだリハビリ中ですが、いずれまた山登りに復帰したいものです。

そして、また、いつか、「山姥」の仕舞や謡に挑戦したいです。